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2012.01.29

読書会の楽しさ

 実は(と告白するほどのことでもないですが)、横浜ミステリー読書会の世話人をしています。

「ミステリー読書会? 何それ?」というかたは、ぜひこちらをご覧ください。

 要はあらかじめ決められた課題本(翻訳ミステリー)を読んできた人が、どこかの会議室なりレンタルスペースなりに集合し、ここがおもしろかった、あそこはどう思ったかとじっくりねっとり話しあう集まりです。

 読書ってひとりでするものでしょ?と思われるかもしれません。

 でもね、同じ作品を読んだものどうしが共感したり、感想をぶつけあったりする時間ってとっても貴重。他人の書評や読後感を一方的に読んだり聞いたりするときとは違う、双方向のコミュニケーションの良さがあります。

「うんうん、あそこはよかった!」とその場で意気投合できる嬉しさ。
「えーっ、そうかなあ? 自分はこんなふうに思ったけどなあ」とその場で反論できるライヴ感。

 秋にひらいた第1回横浜ミステリー読書会でも、初めて会う人どうしが課題作について2時間ぶっとおしで語りあいました。集まった人はプロの翻訳者もいれば、課題作の熱心なファン、翻訳ミステリ-・ファンなどいろいろ。読書は好きだけど、翻訳ミステリーはあまり読んだことがないという人もいましたが、二次会でも本や翻訳ミステリーにまつわる話でおおいに盛りあがり、終了後のアンケートで「楽しかったのでぜひ次回も参加したい」という声を多くいただきました。

 そこで3月1日(木)の夜、横浜駅近くで第2回横浜ミステリー読書会を開くことになりました。

 課題本はトマス・H・クックの『ローラ・フェイとの最後の会話』です。(1月29日現在、Amazonでは品切れになっていますが、大きな書店や他のネット書店、版元の早川書房のサイトから購入できます。)

 読書会の詳細については、翻訳ミステリー大賞シンジケートのお知らせをご覧ください。先着順で申し込みを受けつけています。参加されるかたはお早めにお申し込みください。

 
 


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2012.01.09

本を読むということ

 子どものころから本を読むのが好きで、外国語や外国の文化への興味と相まって、いまの翻訳という仕事につながっているのですが、この商売をしていると意外に本を読めません。

 いえ、文字数で言うなら、膨大な量を読んでいるんです。でも、その多くが訳している作品の原書だったり、自分の訳文だったり、翻訳作業に伴う資料だったりで、一冊の本を、それも小説とかエッセイとかを趣味として読む時間はなかなかとれません。

 それでも年間を通じてある程度の冊数を読むのは、わたしの場合は翻訳ミステリを中心にした海外小説と犬関連の本。犬本は仕事でかかわることもあるので、趣味とは言えなくなってきていますけれど。

 少ない時間をやりくりして読んだ翻訳ミステリを評価し、年末に翻訳ミステリー大賞の一次投票に投票しました。ミステリ系作品の訳書を持つ翻訳者だけが投票できます。

 一次審査を通過したのは次の5作品。

『アンダー・ザ・ドーム』スティーヴン・キング/白石朗訳(文藝春秋)
『二流小説家』デイヴィッド・ゴードン/青木千鶴訳(早川書房)
『犯罪』フェルディナント・フォン・シーラッハ/酒寄進一訳(東京創元社)
『夜の真義を』マイケル・コックス/越前敏弥訳(文藝春秋)
『忘れられた花園』ケイト・モートン/青木純子訳(東京創元社)

 この最終候補作のなかから一作を選ぶ二次投票を経て、第3回翻訳ミステリー大賞が決まります。
 どの作品に一票を投じるかほぼ決めているのですが、いまは二次投票に向けて再読しているところ。
 どれが大賞に選ばれるのか楽しみです。

 ところで、精神分析や哲学の研究者として知られるエーリッヒ・フロムの著書に"The Art of Loving"(邦題:愛するということ)があります。

 この場合のartは英和辞典で5番目か6番目くらいに載っている「技法、技術」の意味ですが、これをそのままあてはめずに最初に「愛するということ」と訳した人はすばらしい。このタイトルには、愛するという行為がどういうものなのか、どんな意味があるのかについて書きました、という著者の意図を示しています。

 そもそも「愛する技術」では味気ないし、artという単語にはやはり芸術的なもの、すばらしいものという語感が内在している。それを主張しすぎず、うまく表現した訳だと思います。

 この訳しかたを真似したくて、とある本を訳したときに、(フロムとは無関係の話でしたが)章の見出しにちょうどThe Art of Lovingが出てきたものですから、「愛するということ」としてみました。ところが、「この場合のartは技術とか技法の意で……」とチェックがはいりました。そういう訳にした理由の説明を試みたのですが、相手に伝わらなかったかもしれません。

 話は脱線しましたけれど、何を言いたかったのかというと、今年はThe Art of Readingを極める年にしたいと思っています。仕事の本はもちろん、趣味で読む本も、じっくり向きあって読む一年にしたい。

 気がついたら人生の折り返し地点に達していて、人生後半に蔵書をすべて再読する時間はありません(それだけ本を持ちすぎているせいもあります)。そのいっぽう、こうしているあいだにも興味を引かれる本が次々に生みだされています。自分の興味をすべて追いかけることは不可能ですが、本を読むということが与えてくれた喜び、その意味を噛みしめて読みたい、そんな思いでいます。


 
 

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2012.01.08

訳した本:「課長」として身につけたい50のルール/ワークアラウンド仕事術


 
 


 2011年11月に『「課長」として身につけたい50のルール』(スティーヴ・アーネソン著)、12月に『ワークアラウンド仕事術―自分と周囲に変化を生みだすストレスフリーの管理術』(ラッセル・ビショップ著)の二冊の訳書が出ました。

『課長~』はおもな読者にこれから課長になる人、いま課長の人などを想定して訳出・編集してありますが、さまざまな経歴経験を持つビジネスパーソンにあてはまる普遍的な内容も含まれています。週にひとつずつ本書に書かれたルールを実践すれば、少なくとも一年で理想の課長になれるよう構成されています。

『ワークアラウンド~』は世に多くの仕事術本が出回るなかで、しゃかりきになって効率を重視するだけのストレスフルな働きかたとは一線を画した仕事術を伝えています。この本を読めば、視野を広く保ち、ストレスフリーな環境をつくれること請けあい。大切なのは自分だけではなく、周囲にも変化をもたらすことなのです。


……とまあ、すっかり新刊告知ブログになってしまいました(^_^;)
 相変わらずの気まぐれ更新ですが、新年もどうぞよろしくお願いいたします。


fujiワンクリックdowndownしていただけたら嬉しいですsun

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