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2006.08.15

犬の本:『ヘンリー』

ヘンリー
ヘンリー
posted with 簡単リンクくん at 2006. 8.15
エリシャ・クーパー著 / 早川 弓枝訳
新潮社 (2000.12)
通常1-3週間以内に発送します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 短い言葉、シンプルな絵ほど想像力をかきたてられます。今回ご紹介するのはまさにそんな絵本です。

 丘の斜面に広がる農場に生まれた子犬のヘンリーと「ぼく」。  ヘンリーは「ちっともハンサムじゃなかったけれど、黒っぽくて思慮深いひとみと、黄金色の毛をしていたから、ちっちゃなかわいいライオンみたい」でした。そして、いっしょに生まれたきょうだいたちがもらわれていき、母犬とヘンリーだけが農場に残ります。

 最初は、ヘンリーがぼくのものだったのに、
 そのうちぼくがヘンリーのものになってしまったんだ。
 (『ヘンリー』より)

 犬好きな人なら、うんうん、わかるとうなずきそうなこの一節。愛らしい子犬に夢中になった「ぼく」はヘンリー親子とたっぷり遊びます。

 泳げるようになると、
 自分のことなのにびっくりしているようだった。
 ヘンリーにとっては、すべてが新しいできごとだったから。
 (『ヘンリー』より)

 苦手だった排水溝を越えられるようになったとき、階段の上り下りをできるようになったとき、子犬は冒険に目を輝かせ、誇らしげな顔をします。
 どこにでもある単純なお話で、たぶん結末も予想できてしまうでしょう。でも、シンプルな構図の水彩画に描かれているヘンリーは、どのページでも動画のように生き生きと跳ねまわっています。ヘンリーの愛らしさにひかれてページをめくり、最後にふうっと息をついて「そうだよね」とひとりごと。わたしはこの絵本が大好きです。

 版元の新潮社のサイトで検索できなかったので、ひょっとしたらもう絶版になっているのかもしれません。素敵な絵本なのに残念。

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