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2006.02.26

犬の本:『オアシス』

オアシス
オアシス
posted with 簡単リンクくん at 2006. 2.26
竹内 真著
ソニー・マガジンズ (2006.2)
通常24時間以内に発送します。








 昨年11月に凛を飼いはじめるずっと前から、犬関連の本を集めるのがわたしの趣味のひとつでした。せっかくいろいろ集めたので、このブログで少しずつ紹介していこうと思います。

 まずは昨日読んだばかりの『オアシス』(竹内真著)から。

 ぼくが生まれた日、ばあちゃんは公園で子犬を拾った。子犬はまだ目もあいておらず、ベンチの下で体を震わせながらミーミー鳴いていた。
 ばあちゃんはしだいに鳴き声が弱くなっていく子犬を抱きあげて自宅に帰るが、あいにく家には誰もいなく、しっかりと施錠してあった。
 ばあちゃんは途方にくれたが、一刻も早くこの子に温かいミルクを飲ませたいと思い、窓ガラスをスコップでぶち破って家に入る。ところが、たまたま近所をパトロール中だった警官がその音を聞いて署に応援要請をしたせいで、三台ものパトカーがサイレンを鳴らしてやってきた。
 その騒動のさなか、直前に嫁が急に産気づいて救急車で運ばれたことを知ったばあちゃんはパトカーに乗りこむ。そして自分を空き巣と間違えた早とちりの警官に子犬のミルクが入った行平鍋を持たせて、まもなくぼくが生まれる病院へとばしてもらう――

 この小説はそんなほのぼのとしたドタバタ劇ではじまります。〈オアシス〉と名づけられた子犬はどうやらボーダーコリーの雑種らしく、耳や背中が黒く、鼻先や腹が白。とってもお茶目な犬で、とぼけた顔で「ぼく」一家に笑いとさまざまな騒動をもたらし、「ぼく」とともに成長していきます。

 笑いあり、涙あり、冒険あり。オアシスの奇癖と、善意にあふれる周囲の人々の優しさが、大事件ものどかなエピソードに仕立てます。オアシスの飼い主は最初から最後までばあちゃんでした。ばあちゃんの一大事には必ずそばにいるんです。この忠誠心が犬好き読者のココロをくすぐりそう。なんでも拾ってくる癖はどうにかしてほしいけれど、オアシスみたいにおもしろい犬なら飼ってみたいな。

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