« 新人翻訳者のごく普通の一日 | Main | 遠くの友人 »

2005.02.01

恐るべし

「もうっ、勝手にしなさいっ!」
「ひとりで降りてしまいなさいっ!」
「気がすむまで叫んでやるっ!」

 今日、路面電車に乗ると、車内にこんな大声が響きわたっていました。声の主は4、5歳とおぼしき男の子。付き添いのおばあちゃんは弱り果てています。男の子はどうやら何か気にくわないことがあったらしく、おばあちゃんが叱ろうがなだめようがまるで聞く耳持たず。15分ほどのあいだ運転席のうしろに立ったまま、ずーーーーーーっと叫んでいました。

 いるんですねぇ、こんな子が。わたしのまわりにはここまで激しい気性の子どもはいないので、「うるさいなー」を通り越しておもしろがって観察してしまいました。幼児とは思えない言葉遣い。いつもお母さんがこんなふうにいっているのかな。

 停留所に止まるたびに、乗りこんできた新しい客が何ごとかと車内をきょろきょろ。男の子が大声でぐずる光景に(ぐずる、というレベルを超えていたような気もしますが)乗客全員が諦めかけたころ、いよいよ彼が降りる停留所に到着しました。ところが、まさに乗降口扉が開こうというときになって、「やっぱり座りたい! どーしても座りたくなってきたっ!」とたまたま空いた座席に座りこむ始末。(おいおい、もう降りるのに座ってどうするの?)そして、おばあちゃんがわがまま坊主をひきずるようにして降りていった瞬間、車内にほっとしたような空気が漂いました。その一瞬の安堵感がおもしろかったです。

 あんなにちいさくても、あんなに大人の真似ができるんだなぁ。幼児、恐るべし。

|

« 新人翻訳者のごく普通の一日 | Main | 遠くの友人 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/27759/2772121

Listed below are links to weblogs that reference 恐るべし:

« 新人翻訳者のごく普通の一日 | Main | 遠くの友人 »