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2005.02.28

なんだかんだで

 2週間近く更新せず。この間、仕事以外に何をしていたかというと――駐車場の除雪で軟弱な筋肉を疲労させ、ぼちぼち確定申告書類を作らねばと領収書や銀行通帳などの山を睨みつけ、遠くに住む家族の誕生日プレゼントを発注し、この春に退職や転居する友人知人を囲む会をセッティングし――なんだ、たいしたことはしていないではないですか。そのわりに気ぜわしかったのはなぜでしょう。

 外出先で待ち時間のあいだに『ロックンロール・ウイドー』(カール・ハイアセン著)の残り数十ページを読み終えました。いや、おもしろい。ここのぶっとんだ台詞を訳すのは難しいなぁなどと訳語を意識しながら読んだわりには、ストーリーにのめりこんだような気が。偏執狂的な死亡記事担当記者の主人公のキャラが気に入りました。巻末の文春文庫最新刊の広告にあった『私の死亡記事』(文藝春秋編)を読みたくなります。

 読書もいいけど、ほんとに確定申告の準備をしなくちゃ。昨年から青色申告にしたため、ちょっとばかり書類作成が面倒です。ああ、『角川類語新辞典 for ATOK』もインストールしなくちゃ。と、つぎつぎにやらなくちゃいけないことが出てくるのでした。

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2005.02.15

『刺繍する少女』

 短編集『刺繍する少女』(小川洋子)読了。芥川賞受賞作『妊娠カレンダー』以来のファンなので、かれこれ15年くらい折に触れて読んでいる作家です。
 真冬の暖房のない部屋で、指先に触れたステンレスのトレイの冷たさ。その瞬間のひやりとした感触を、小川洋子作品を読むたびに思いだします。端正な文体のなかに潜む狂気を感じ、静かにゆっくりと恐怖を味わいました。

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2005.02.14

本日の買いもの 2/14

 ここのところ、あれやこれやで更新をさぼりがち。今日は書くことがないので、買ってきた本のタイトルをあげておきます。

『一夜官女』司馬遼太郎
 朝日新聞の司馬遼太郎特集ページで見つけた本。司馬遼太郎作品はあまり読んでいないけれど、エッセイストの岸本葉子さんの推薦本だったのと、〈ここにおさめた六つの短編は、いずれも気楽に書いたよみものばかりである。私のつきあっている歴史の精霊たちのなかでも、いちばん気サクな連中に出てもらった〉(「あとがき」より抜粋)の文句に惹かれて購入。

『ウィスキー・サワーは殺しの香り』J・A・コンラス
 現実社会であまりに悲惨な事件が続くと、肩の力を抜いて読めるミステリに手が伸びがちです。主人公はバツイチの46歳の女性警部補で、どうやらユニークな魅力の持ち主らしい。〈ふふっと笑った後にすくみ上がるミステリ〉という表紙カバーの紹介文からすると、ユーモアと恐怖がいいぐあいにブレンドされているのかも、と期待。

『酔いどれに悪人なし』ケン・ブルーウン
 飲んだくれの探偵ジャック。ところが、たんなる酒飲みではない。アルコール中毒で入院中にも本を手放せない読書家だとか。ポケットにいつもお気に入りのミステリを持ち歩き、犯罪小説からの引用で自分の気持ちを表現するらしい。へんてこりんな探偵に出会えそうだ。楽しみ、楽しみ。シェイマス賞最優秀長編賞受賞作。

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2005.02.05

ミス・ラモツエの事件簿

 ミステリ読みの仲間が「このシリーズは好き!」と勧めてくれていたのに、読みそびれていたミス・ラモツエの事件簿『No.1レディーズ探偵社、本日開業』『キリンの涙』を続けて読了。ええ、たしかにそうです。みんなのいうとおりです。

 このシリーズは好きっ!

 祖国を愛し、自然や人々を愛する登場人物たち。当事者たちがあたふたしているのがおもしろかったりもするのですが、たいした事件が起こらないので、のんびりゆったりと時間が流れます。それでも、作品の柱になる謎が存在し、ミス・ラモツエなりの知恵と思いやりに満ちた方法で穏やかに解き明かされる。そう、凄惨な殺人現場や欲望の蠢く裏社会ばかりがミステリの舞台ではないのですよ。

 鈴木成一デザイン室による表紙もステキ。シリーズ3作目が待ち遠しいです。

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2005.02.02

遠くの友人

 つい先ほど、はたと気づきました。12月28日の日記「まだ」に、年賀状の宛先でいちばん遠いのは鹿児島県と書いたのですが、沖縄在住の知人夫妻がいるじゃありませんか。ごめんなさい、K夫妻。このblogを読んでいないと思いますが……。

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2005.02.01

恐るべし

「もうっ、勝手にしなさいっ!」
「ひとりで降りてしまいなさいっ!」
「気がすむまで叫んでやるっ!」

 今日、路面電車に乗ると、車内にこんな大声が響きわたっていました。声の主は4、5歳とおぼしき男の子。付き添いのおばあちゃんは弱り果てています。男の子はどうやら何か気にくわないことがあったらしく、おばあちゃんが叱ろうがなだめようがまるで聞く耳持たず。15分ほどのあいだ運転席のうしろに立ったまま、ずーーーーーーっと叫んでいました。

 いるんですねぇ、こんな子が。わたしのまわりにはここまで激しい気性の子どもはいないので、「うるさいなー」を通り越しておもしろがって観察してしまいました。幼児とは思えない言葉遣い。いつもお母さんがこんなふうにいっているのかな。

 停留所に止まるたびに、乗りこんできた新しい客が何ごとかと車内をきょろきょろ。男の子が大声でぐずる光景に(ぐずる、というレベルを超えていたような気もしますが)乗客全員が諦めかけたころ、いよいよ彼が降りる停留所に到着しました。ところが、まさに乗降口扉が開こうというときになって、「やっぱり座りたい! どーしても座りたくなってきたっ!」とたまたま空いた座席に座りこむ始末。(おいおい、もう降りるのに座ってどうするの?)そして、おばあちゃんがわがまま坊主をひきずるようにして降りていった瞬間、車内にほっとしたような空気が漂いました。その一瞬の安堵感がおもしろかったです。

 あんなにちいさくても、あんなに大人の真似ができるんだなぁ。幼児、恐るべし。

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