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2004.04.24

東京創元社

 創立50周年なのだそうです。いま大きな書店に置いてある「東京創元社創立50周年」と書かれた文庫サイズのブルーの小冊子に、同社の年譜が載っています。それによると、1925年(大正14年!)に創元社の東京支社誕生。48年の別法人化、54年の倒産を経て(株)東京創元社として再建し、現在に至るとのこと。おもしろいのはこの年譜に37年川端康成『雪國』刊行、53年早川書房〈ポケットミステリ〉創刊などと書きこまれ、1925年以降のちょっとした日本の文学史、ミステリ史になっているところ。6月発売の『ミステリーズ! vol.05』掲載の50年記念会談(紀田順一郎氏、北村薫氏、東京創元社特別編集顧問の戸川安亘氏による)の抜粋も楽しいです。抜粋じゃものたりない、『ミステリーズ!』を買おう――とミステリ好きなら思ってしまうのではないでしょうか。
 仕事柄、創元推理文庫など翻訳ものを中心に読んでいますが、〈ミステリ・フロンティア〉も必ずチェック。昨年11月の第1回配本は、最近のマイ・フェイバリット作家のひとり、 伊坂幸太郎著『アヒルと鴨のコインロッカー』でした。「未知数の可能性を秘めた、正真正銘の新星たちが集まるレーベル」という〈ミステリ・フロンティア〉は要注目!

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2004.04.21

嬉しかったこと

 今週の月曜日、嬉しいことがありました。嬉しくて嬉しくて泣けました。この喜びを日記に残しておこう――そう思いながらも、なかなか文字にすることができないほど嬉しい知らせでした。「また来るね」そういって手を重ねあわせ、ふたりで涙ぐんだ夕暮れどきの病院。ひんやりとした白い肌の奥に確かな温もりを感じました。もう、だいじょうぶ。だいじょうぶだね。

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2004.04.17

デイヴィッド・エリス

 先月末に配信されたThe Mysterious Bookshop Newsletterにようやく目を通し、 『覗く。』(上)(下)でMWAを受賞したデイヴィッド・エリスの2作目Life SentenceのPB版が出ていたことに気づきました。
 州知事に立候補した有力州議会議員の法律顧問をつとめる主人公ジョンが、仕事仲間の弁護士を殺害した容疑で起訴される。おりしも彼の雇い主である議員は州知事に立候補しており、どんなスキャンダルも選挙キャンペーンの足手まといになりかねない。身に覚えのないぬれぎぬを晴らそうとジョンが独自の調査を進めるうちに、21年前のある事件が浮かびあがってくる――
 実生活でも法律事務所に勤務し、イリノイ州下院議長の法律顧問をつとめる著者ですから、本格的なリーガル・スリラーです。この作品の登場人物の一部は、3月に出たばかりの3作目Jury of Oneにも登場しています。2作目が気に入った人は3作目も読まずにいられません。法廷ものでは先達のリチャード・N・パタースンなどが使う手法ですね。

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2004.04.13

尋ね人

「尚人、尚人  気軽に帰りなさい 待っています  父母」

 2004年4月某日某々新聞朝刊。ひとつの尋ね人広告がわたしの目をとらえました。胸が苦しくなりました。この短いメッセージが放つ威力にたじろぎました。
「尚人  帰りなさい  父母」でも「尚人  待っています  父母」でも、ほかの多くの尋ね人広告と同じように、わたしはそんな小さな広告が出ていることに気づかないまま新聞を読み終えていたかもしれません。どんな事情があったにせよ、「尚人」さんは両親のもとを飛び出し、長いあいだ連絡をとっていないのでしょう。わが子を案じ、何も心配せずにとにかく顔を見せてほしいと思っている両親。息子の名を繰り返し叫ぶ切実な思いは届いたでしょうか。

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2004.04.12

縁側と書斎

 肩越しに半分ふりかえった著者の美しい着物姿の表紙に惹かれて、壇ふみ著 『父の縁側、私の書斎』を読みました。「火宅」の父が博多湾の小島に衝動買いした一軒家の話や、「スープのぬれない距離」に同居する兄一家の犬小屋の話、「ご活躍のフミちゃん」が実家の応接間にかける絵を探し求める話……など、著者一家と家にまつわるユーモラスなエピソードが満載。なんてことのない日常の描写に、著者の目に映る風景が鮮やかに再現されています。次々と書斎を求めた父を見つめる娘の、いじっぱりだけれど優しいまなざしにじわり。

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2004.04.11

 新年度。ぴかぴかのランドセルがまぶしい4月になりました。
緑に、風に、誘われるように外に出ると、日々新たな発見があります。
 あ、お向かいのチューリップの葉が伸びてきた。
 あ、和菓子屋さんで柏餅がもう目立つところに並んでる。
 書籍の翻訳を仕事にしているわたしには、新年度も季節の移り変わりもあまり関係ありません。でも、この春はなんだか新しいことをしたくなり、ココログのページをつくってみました。翻訳のこと、本のこと、日々の暮らしのことなどを書いていこうと思います。お立ち寄りいただけると嬉しいです。

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